9月24日、静岡豪雨から1カ月が経過した。
自宅に被害はなかったが、5日間水道の蛇口から水が出なかった。長期間の断水は人生初。
飲料水より、生活用水に苦慮した。トイレの水、うがいの水、お風呂には入れない。
普段の生活にこんなに支障がでたことはなかった。
しかし、一方でネットで検索して、節水の技を実践できた。食器にサランラップを敷いて配膳し、食器を洗わない。プラスチックのコップに名前を書いて、再利用。
不便な生活でも工夫できることがうれしかった。
何よりも、人の温かみを感じられたこと!
断水は全国ニュースになり、友人、知人からの励ましのメール、水の宅配。
多くの地区からの給水車の援助。自衛隊のみなさまの24時間の復旧作業。
日帰り温泉での同士のふれあい。
本当に感謝しかない。ありがとうございました。
被災者としての経験は、災害ボランティアの参加のきっかけとなった。
市内には床上浸水で困っている人のため、人生初のボランティア
オリエンテーションでは、被災者を助けるという上から目線ではなく、気持ちにより添うことが大事であると学んだ。
おごることなく、皆さんがどんなに大変だったかをじっくり聞き、共に作業をした。土砂撤去、家財整理、運び出し。少しでもきれいにして、元気になってもらいと必死に取り組んだ。
作業が終わって、皆さんが少し笑顔になったのがなによりだった。
ボランティアはのべ3日間。経験豊富なボランティアとの交流もまた糧になった。持ち物や服装ばかりではなく、ボランティア作業、貴重品や電化製品を持ち出すこともあるとのこと。なるべくオフィシャルなボランティアに参加した方がいいようだ。
ゴミ集積所には物色する集団もでることがあるという。善意のボランティアを悪用した残念な情報だった。
振り返ってみれば、断水生活はキャンプ生活と切り替えて楽しめたこと、ボランティアの経験ができたこと、悪いことばかりでない。
問題は、普段の生活に戻ることで水への感謝が薄れてしまったことかもしれない。